こちらでご紹介している絵本は、日本に古くから伝わる行事の由来を幼児にもわかりやすいような表現で説明されている絵本です。
全巻32ページほどで読めるようにまとめられています。
漢字も出てきますが、全てフリガナ付きです。
小学校受験では行事を知っていることはもちろん必要ですが、なぜそのような行事になったのか、行事の由来まで読み聞かせてあげるときっとお子様の記憶に残ることでしょう。
幼児にとって、行事とは抽象的で覚えにくいものです。
ですので、こちらの『行事の由来』の絵本を読み聞かせて、行事の理解に役立ててください。
どの絵本も大変わかりやすく、素晴らしい物語です。
ぜひ、一度読んでみてください。
『七ふくじんとおしょうがつ』(1月お正月)
七福神とは
①恵比寿さま、商売繁盛の神様
➁大黒天さま、五穀豊穣の台所の神様
③弁財天さま、音楽・芸術・学問の神様
④布袋尊さま、知恵と福徳を授けてくれる神様
⑤毘沙門天さま、勇気と幸福の神様
⑥寿老人さま、長寿と知恵の神様
⑦福禄寿さま、幸福と給与・長寿の神様
七福神の信仰は室町時代に成立し、江戸時代には七福神巡りが盛んにおこなわれるようになりました。
物語の主人公の5歳くらいの男の子がお正月に凧揚げをしていると、なんと宝船に乗った七福神の神様がお空から降りて来られます。男の子は宝船に乗りたいと言って、乗せてもらいます。宝船で男の子の家に向かい、七福神様とお家で一緒にお節を食べたり、かるたをして楽しいお正月を過ごすお話です。
お正月の意味が、幼児にも分かるように説明されており、とても読みやすいです。
門松、しめ飾り、鏡餅、雑煮やお節の意味
門松や松飾の『松』は、『永遠の命』の印だそうです。
全てひらがなで読みやすいです。
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『せつぶんだ まめまきだ』(2月節分)
2月3日は節分の日、幼稚園や保育園では、鬼のお面をつくったりしますよね。
新しい春を迎えるにあたり、災いを払い、福を招く行事が節分です。
それぞれの意味や由来についてご紹介します。
昔の言い伝え
①鬼が悪さをして、子供が病気になる
②鬼が悪さをして、大雨が降り洪水になる
③鬼が悪さをして、家事や山火事が起きる
だから
①イワシを焼くと臭い煙がでるので、イワシを焼き、家に住み着いている鬼を追い出す
②イワシの頭を切り取って串にさし、ひいらぎの枝と一緒に戸口に飾り、鬼が入ってこないよう③家の一番奥の隅からスタートして、家の中にいる鬼を豆を投げつけて追い出します。
その際、大きな声で「鬼は外!福は内!」と言いながら豆まきをします。『節分』とはもともと、季節を分ける、季節の移り変わりを表しています。
起源は中国では、三世紀に行われていた『追儺(ついな)』という儀式です。
なぜ、豆をまくのかというと、豆は農村ではその年の豊作を祈願する農耕儀候(のうこうぎこう)を占うのに使うのが豆であり、それが豆を使われるようになったそうです。
自分の年の数より一つ多い数の豆を食べると病気をしないといわえます。
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『ひなまつりにおひなさまをかざるわけ』(3月ひな祭り)
場面は昔、昔大昔の貧しい4人兄弟のお話です。
末っ子のおはなちゃんの病気を、木の枝で作った粗末なお人形が、おはなちゃんの病を受け取って治してくれた。このことが周囲に伝わり、女の子の健康を願ってお雛様が飾られるようになったのが由来です。
このお話の中で、粗末は木の枝だけのお人形が突然お話をし始めて、自分を乗せるためのイカダを作って、自分を乗せて、川に流して欲しいと、おはなちゃんの兄に言うのです。
この辺りのシーンが衝撃を受けることでしょう。
私も少し驚きましたが、この本を読むことで、お雛様の由来を忘れることはないと思います。
ぜひ、女の子には読み聞かせしてあげたい貴重な一冊です。
・お雛様に災いや病気を移すこと
・災いを払う桃の花
・病気に効くよもぎの草餅
こちらの絵本はサピックスの2年生の授業の教材にもなっています。
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『こねこのははのひ』(5月母の日)
5月の第2日曜日は『母の日』。
さかのぼると、アメリカ・ウエストバージニア州ウエブスターという町に住んでいたアンナ・シャービスという女性にいきつきます。
彼女の母親の死を悲しみ、命日にあたる5月の日曜日に母親が大好きだった白いカーネーションを教会で信者たちに配りました。
この話を聞いたデパート経営者が、1908年に彼の支援により『母の日』の礼拝が行われました。そこから毎年『母の日』のお祝いがはじまり、ついに、1914年、ウィルソン大統領によって5月第2日曜日が国民の祝日として『母の日』と制定され、世界中に広まりました。日本では提唱されたのが大正時代、定着したのが昭和24年頃からです。
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『げんきにおよげ こいのぼり』(5月こどもの日)
5月5日こどもの日に鯉のぼりを立てる由来は、江戸時代にさかのぼります。
当時、お侍さんの家には『旗のぼり』がたてる風習がありました。それを見た町の子どもが自分の家にも『旗のぼり』を立てて欲しいと泣きわめきました。
それを見ていたお侍さんは旗の他に立てられるものは、、、そうだ!元気な鯉にしようと思い付いたのが由来となりました。
ゴーゴーと勢いよく流れる滝を体をくねらせ登って行く鯉は最後は勇ましい竜の姿に変わり、空を駆け登って行ったという鯉にまつわるお話があるほど鯉は元気な魚です。
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『たなばたものがたり』(7月七夕)
七夕は子供たちも良く知っている行事だと思います。幼稚園や保育園では大きな笹に短冊に願いを書いたり、飾りと作ったりととても身近な行事です。
七夕は、日本の『棚機女(たなばたつめ)』という行事に、中国で生まれた伝説のお話し、織姫星と牽牛星の伝説「乞功奠(きこうでん)」という行事が合わさったものといわれています。
「乞功奠(きこうでん)」は七月七日に機織星にあやかって機織りや裁縫が上達するようにと、お供えものをしてお祈りをする風習が生まれ、芸事や詩歌、文字の上達を願う行事へと発展しました。
織姫と彦星は仲良くなりすぎて、機織りの仕事と牛飼いの仕事をしなくなってしまいます。それを見かねたてんせいという星の世界の王様は、2人を天の川の川岸に置かれます。
七月七日の日だけ、カササギが橋を作ってくれて、2人は会う事ができるというのは有名なお話ですよね。
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『クリスマスにくつしたをさげるわけ』(12月クリスマス)
サンタクロースの起源となった物語です。
聖ニコラスは、4世紀ごろの人物と言われています。
信仰の厚い家庭に生まれ、貧しい人に彼の財産を分け与えたと言われています。
ある日、貧しく困っている方の家に向かい、窓から金貨を落とし入れたのが、たまたま干してあった靴下の中に入ったころから、クリスマスに靴下を下げる風習が定着しました。
聖ニコラスは、「シンタクラース」とも呼ばれ、現在にサンタクロースという呼び名に変わりました。
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『きょうとあしたのさかいめ』(12月31日大晦日)
大晦日は1年をしめくくる大切な日ですよね。
大掃除をして1年の汚れを落とし、お正月を迎える準備をし、新たな気持ちで新年を迎えるための大切な日です。
年越しそばは、大晦日に縁起をかついで食べるお蕎麦です。
そばのように長く幸福に、寿命や家運が続きますようにと願ったことから食べられるようになったと言われています。
除夜の鐘は大晦日ら元旦にかけて鳴らす鐘ですよね。この風習は、元々は中国の宋代に始まった仏教行事です。鐘を百八つ鳴らすのは、十二か月と、二十四節気、七十二候を合計した数だとも言われています。12+24+72=108
除夜の鐘は、人間の108つの煩悩を清めるとも言われています。
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